防災ガイド/2026-09-07
地震保険の見直しポイント:備蓄と同じくらい大事な「お金の備え」
地震保険の仕組み(火災保険とセット、補償は30〜50%)、保険料の目安、見直すタイミングを、持ち家の人向けに整理します。
物の備蓄と同じくらい大事な「お金の備え」
水や食料の備蓄は数日〜数週間を乗り切るためのものです。一方、家が全壊・半壊した場合の損害は数百万〜数千万円になり、備蓄では対処できません。持ち家の人にとって、地震保険は備蓄と同じ「備え」の一部です。
地震保険の仕組み(ここだけ押さえる)
- 火災保険とセットでしか契約できない。火災保険だけでは、地震による火災・倒壊・津波の損害は補償されません。
- 補償額は火災保険の30〜50%が上限(建物5,000万円、家財1,000万円まで)。建物に3,000万円の火災保険をかけていれば、地震保険は900万〜1,500万円です。
- 目的は「建て直し」ではなく「生活の再建」。全額は戻りません。当面の住居費・生活費・ローン返済を支えるための保険です。
- 保険料は国が関与しており、どの保険会社でも同じ。都道府県と建物の構造(木造か非木造か)で決まります。
- 支払いは損害の程度で4区分(全損100%、大半損60%、小半損30%、一部損5%)。
見直すべき5つのポイント
- 加入しているかどうか:火災保険に入っていても、地震保険を付けていない契約は多くあります。保険証券の「地震保険」欄を確認してください。
- 補償額が上限(50%)になっているか:30%で契約している場合、50%に引き上げられます。
- 家財に付けているか:建物だけで家財を付けていないケースが多いです。家具・家電・衣類の買い直しは想像以上にかかります。
- 割引を使っているか:建築年割引(1981年6月以降)、耐震等級割引、免震建築物割引、耐震診断割引があり、最大50%割引になります。適用漏れがないか確認を。
- 地震保険料控除を申告しているか:年間最大5万円が所得から控除されます。年末調整・確定申告での申告漏れがないか。
見直すタイミング
- 火災保険の更新時(多くは5年ごと)
- 住宅ローンの借り換え・完済時
- 子どもの独立や同居など家族構成が変わったとき
- 自治体のハザードマップが更新されたとき
賃貸の人はどうするか
賃貸では建物の保険は大家が入ります。借主が検討するのは家財の地震保険です。火災保険(借家人賠償責任保険付き)に地震保険を付帯できます。家財の総額を一度書き出してみると、必要額の判断がしやすくなります。
耐震診断・耐震改修と組み合わせる
2000年より前に建てられた木造住宅は、耐震性が不足している可能性があります。多くの自治体が耐震診断の費用補助(無料〜数千円の自己負担)を行っており、耐震改修にも補助があります。診断を受けて基準を満たせば、地震保険の割引にもつながります。
まとめ
- 持ち家なら、保険証券で「地震保険の有無・補償割合・家財の有無」を今日確認する。
- 割引と控除の適用漏れを確認する。
- 物の備えは防災備蓄診断で、家の備えは耐震診断で、お金の備えは地震保険で。三つ揃って「備えた」と言えます。
※本記事は一般的な制度の解説であり、個別の保険商品の推奨ではありません。契約内容は各保険会社・代理店にご確認ください。
主な参考資料
- 内閣府 防災情報のページ「災害の備え」
- 東京都「東京くらし防災」「東京防災」
- 農林水産省「家庭備蓄ポータル」
- 国土交通省「重ねるハザードマップ」