公開 2026-09-07最終更新 2026-09-29
簡易トイレ(携帯トイレ)の選び方:何回分必要かの計算と、買う前に確かめること
簡易トイレ・携帯トイレ・非常用トイレは呼び方が違うだけで中身はほぼ同じです。1人1日5回という目安から必要回数を計算し、凝固剤タイプと吸水シートタイプの違い、袋と凝固剤がセットか、保管の仕方までまとめました。
なぜ簡易トイレが「最優先」なのか
断水すると、水洗トイレは流せません。排泄は我慢できないため、水や食料より先に困るのがトイレです。過去の震災では、トイレを避けるために水分を控えて体調を崩す人が多く出ました。にもかかわらず、備蓄率は他の品目より低いのが実情です。
なお、「簡易トイレ」「携帯トイレ」「非常用トイレ」は呼び方が違うだけで、中身はほぼ同じです。便座にかぶせる袋と、固めるための凝固剤の組み合わせを指します。商品名はメーカーによってばらつくので、この記事ではまとめて扱います。
停電だけでトイレが流せなくなる場合もあります。タンク式か、タンクレスか、マンションの給水方式かで結論が変わるので、そこは停電対策の記事にまとめました。
必要回数の計算
1人1日5回 × 人数 × 日数が目安です。東京都は「1日5個×3日分×家族の人数」を最低限の目安とし、1週間分の備蓄を勧めています。
携帯トイレは「1人1日5回」で計算します
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出典:東京都「もしもの時に困らないトイレの備蓄」(2025年9月)をもとに編集部作成
| 世帯 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 15回分 | 35回分 |
| 2人 | 30回分 | 70回分 |
| 4人 | 60回分 | 140回分 |
防災セット9製品を確かめたところ(2026年9月13日)、入っている簡易トイレは回数で書かれたもので2〜10回分でした。1人で使っても、1人1日5回の目安で多くて2日分です。セットを持っている人も、回数を確認して買い足してください。
マンションでは、排水管が傷んでいることに気づかずにトイレを流すと、下の階に逆流するおそれがあります。東京都は「トイレはまず流さない」というルールを全戸で徹底することが大切だとしています(東京都「マンション防災はみんなで『備える』、避難は『とどまる』」、2025年9月)。排水管の確認が終わるまでは携帯トイレを使うことになるので、在宅避難を考えているなら、3日分から始めて7日分を目指してください。
タイプ別の選び方
凝固剤タイプ:家のトイレをそのまま使う
便座に袋をかぶせ、用を足したあと凝固剤(高分子ポリマー)をふりかけて固めます。
- 家のトイレをそのまま使えるので心理的な負担が少ない
- 50回分・100回分の大容量パックがあり、まとめ買いで1回あたりの単価を下げられる
- 袋と凝固剤が別々のものは、どちらかを切らすと使えない。セットになっているものを選ぶ
吸水シートタイプ
袋の底にシートが貼ってあり、凝固剤をふりかける手間がありません。子どもや高齢者でも失敗しにくい反面、1回あたりの単価は高めです。
簡易便座つき
便座そのものが壊れた場合や、避難所・車中泊で使う場合に。段ボール製の組み立て式もあります。在宅避難が前提ならなくても大丈夫です。
選ぶときのチェックポイント
- 凝固剤の消臭・抗菌機能:使用後の袋は、ごみの回収が再開するまで家に置くことになります。臭い対策があると安心です。
- 袋の厚さ・遮光性:中身が見えない黒や不透明の袋を。薄いと破れます。
- 保存期間:凝固剤の保存期間は製品で違うので、パッケージの表示を確かめます。
- 処理袋・保管容器:使用済みの袋を入れる、ふた付きのゴミ箱やバケツを決めておきます。
- 1回分ずつ個包装か:外出用・車載用には個包装が便利。家用は大容量パックで十分です。
事前にやっておくこと
- 一度使ってみる。手順を知らないと、暗い中で初めて使うことになります。
- ペーパー・ウェットティッシュ・手指消毒もトイレの数量に合わせて用意する。
- 自治体のゴミ回収ルールを確認する。災害時の使用済み携帯トイレは「燃えるゴミ」扱いの自治体が多いですが、回収再開までは自宅保管です。
数量を自動で計算する
世帯人数と日数から携帯トイレの必要回数を計算するには、防災備蓄診断を使ってください。
参考資料