防災ガイド/2026-09-07
ローリングストックのやり方:非常食を買わずに7日分を備える
普段の食材を少し多めに買い、食べた分を補充する。挫折しない運用ルールと、向く食材・向かない食材を紹介します。
ローリングストックとは
普段食べている食品を少し多めに買い置きし、古いものから食べて、食べた分を買い足す備蓄方法です。農林水産省も家庭備蓄の基本として推奨しています。
非常食だけで7日分を揃えようとすると、費用がかさみ、期限切れで捨てることになり、いざ食べると口に合わない、という3つの問題が起きます。ローリングストックはこの3つを同時に解決します。
挫折しない運用ルール
ローリングストックが続かない原因はほぼ「いつ食べて、いつ買うか」が決まっていないことです。
- 食べる日を決める:月に1回(例:毎月1日)を「備蓄を食べる日」にする。
- 買う日を決める:食べた翌日の買い物で同じものを補充する。
- 置き場所を1つにする:備蓄はキッチンの決めた棚・箱に集める。散らばると管理できません。
- 数を決める:「レトルトカレー6個、パスタ2袋、ツナ缶6個」のように、品目ごとに定数を書いて棚に貼る。
これだけで、備蓄が常に「賞味期限まで半年以上あるもの」で回り続けます。
向く食材・向かない食材
向く食材(常温で数ヶ月以上もち、加熱なしでも食べられる、または短時間の加熱で済む)
- 無洗米・パックご飯・パスタ・そうめん
- レトルトカレー・パスタソース・レトルトの丼の具
- 缶詰(ツナ・サバ・焼き鳥・果物・コーン)
- カップ麺・インスタント味噌汁・フリーズドライのスープ
- 栄養補助食品・シリアル・ビスケット・ようかん
- 野菜ジュース・ロングライフ牛乳
- 飲料水(2Lペットボトル)
向かない食材
- 賞味期限が1ヶ月未満のもの
- 冷蔵・冷凍が必要なもの(停電で使えなくなる)
- 調理に大量の水や長時間の加熱が必要なもの(乾麺の大量茹でなど。水が惜しい状況では作れない)
「そのまま食べられる1日分」は別に確保する
ローリングストックの食品は、多くが加熱や湯を必要とします。断水・停電の初日はカセットコンロがあっても水が惜しく、調理しにくい状況です。パン・ようかん・ビスケット・缶詰など、開けてすぐ食べられるものを1日分は別に用意してください。
7日分の組み立て例(大人2人)
- 主食:パックご飯6個、パスタ2袋(500g)、無洗米2kg → 約42食分
- おかず:レトルトカレー6個、パスタソース4袋、缶詰10個
- 汁物:インスタント味噌汁・スープ14食
- 初日用:缶入りパン4個、ようかん6本、ビスケット2箱
- 水:2L×24本(48L)
費用は一度に揃えると1万数千円ですが、普段の買い物で少しずつ増やせば負担感はほとんどありません。
水と電池もローリングストックする
ペットボトル水は普段の飲料として消費しながら回せます。乾電池も、リモコンや時計で使うサイズを多めに持ち、古いものから使うと常に新しい在庫が保てます。
食料の必要数量は世帯人数と日数で決まります。防災備蓄診断で「7日分」を選ぶと、食料・水・カセットボンベの必要数を計算します。
関連する品目の選び方
主な参考資料
- 内閣府 防災情報のページ「災害の備え」
- 東京都「東京くらし防災」「東京防災」
- 農林水産省「家庭備蓄ポータル」
- 国土交通省「重ねるハザードマップ」