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防災備蓄診断

防災ガイド/2026-09-07

在宅避難の準備:避難所に行かない選択をするために必要なもの

自宅が無事なら在宅避難が基本です。在宅避難を成立させる条件と、避難所前提の備蓄との違いを解説します。

在宅避難とは

在宅避難とは、自宅に倒壊・浸水・火災の危険がない場合に、避難所へ行かず自宅で生活を続けることです。国も自治体も、自宅が安全なら在宅避難を基本としています。

理由は単純で、避難所の収容人数は住民全員分ありません。東京都の想定では、首都直下地震で避難所に入れるのは避難者の一部にとどまります。プライバシー・感染症・睡眠の質の面でも、自宅のほうが体力を保てます。

在宅避難ができる条件

在宅避難は「したい」ではなく「できる状態にしておく」ものです。次の3点が揃っているかを確認してください。

  1. 建物が安全:1981年6月以降の新耐震基準で建てられているか。浸水想定区域・土砂災害警戒区域に入っていないか(重ねるハザードマップで確認)。
  2. 室内が安全:家具が固定されているか。寝室に倒れてくる家具・落ちてくる物がないか。ガラスの飛散対策があるか。
  3. ライフラインなしで生活できる備蓄がある:電気・水道・ガスが止まった状態で、最低3日、できれば7日過ごせるか。

1と2が満たせないなら、備蓄を増やす前に家具固定と避難先の確認を優先してください。

避難所前提の備えと何が違うか

| 観点 | 避難所前提 | 在宅避難前提 | |---|---|---| | 量 | 持ち出せる量(1人5kg程度) | 家に置ける量(7日分) | | 水 | 500ml数本 | 1人1日3L×日数 | | トイレ | 数回分 | 1人1日5回×日数 | | 調理 | 不要(配給前提) | カセットコンロ・ボンベ | | 照明 | 懐中電灯 | ランタン+懐中電灯 | | 情報 | ラジオ | ラジオ+スマホ電源 |

在宅避難は「量」と「生活の質を保つ品目(トイレ・調理・照明)」が増えます。特にトイレは、避難所前提の備えでは数回分しか用意しない人が多く、在宅避難で最初に破綻します。

マンションでの在宅避難の注意点

  • 断水は停電と同時に起きる:多くのマンションは電動ポンプで揚水しており、停電すると水が出ません。給水車から水を運ぶ給水袋が必要です。
  • エレベーターは止まる:高層階では水や物資の運搬が重労働になります。備蓄は上の階ほど多めに。
  • トイレを流してはいけない場合がある:排水管が損傷していると、上階の排水が下階で漏れます。管理組合の「排水管の安全確認が済むまで流さない」ルールを確認しておきましょう。携帯トイレの必要性がここでも高まります。
  • 管理組合の備蓄を当てにしない:共用の備蓄は人数分ありません。

在宅避難の備蓄チェック(優先順)

  1. 飲料水(1人1日3L×日数)
  2. 携帯トイレ(1人1日5回×日数)
  3. 食料(1人1日3食×日数、加熱不要のものを1日分は)
  4. カセットコンロとボンベ
  5. LEDランタン・懐中電灯・電池
  6. モバイルバッテリー
  7. 給水袋(10〜20L)
  8. 家具固定・ガラス飛散防止(備蓄ではなく事前対策)

自分の世帯の数量はマンション高層階の防災備蓄診断、または総合診断で計算できます。

関連する品目の選び方

主な参考資料

  • 内閣府 防災情報のページ「災害の備え」
  • 東京都「東京くらし防災」「東京防災」
  • 農林水産省「家庭備蓄ポータル」
  • 国土交通省「重ねるハザードマップ」