公開 2026-09-13
台風が近づいたら:上陸48時間前からの備えチェックリスト(停電・断水・窓・車)
台風は前もって準備できる災害です。上陸48時間前・24時間前・12時間前に分けて、停電と断水への備え、窓とベランダ、車の置き場所、移動の判断までを時間順のチェックリストにまとめました。
台風は、備える時間がある災害です
大きな台風が近づいていると聞くと、落ち着かない気持ちになりますね。ただ、台風は地震と違って、進路も強さも前もって分かります。気象庁は台風の進路予想を5日先まで発表しているので、上陸の2日前から順に手を打てば、家庭でできる準備はだいたい間に合います。
台風は、備える時間がある災害です
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出典:防災備蓄診断 編集部作成
ここでは「48時間前」「24時間前」「12時間前」「雨風が強くなってから」の4つに分けて、やることを時間順に並べました。全部やらなくても大丈夫です。上から順に、できるところまでで十分に効果があります。
48時間前:情報を確かめて、予定を決める
自宅のリスクを地図で確認する
まず、自宅がどんな水の被害を受けやすいかを確認しましょう。国土交通省の重ねるハザードマップでは、洪水・内水(雨水があふれる浸水)・土砂災害・高潮・津波の想定を重ねて見られます。想定される浸水の深さが分かると、「家にとどまる」のか「早めに移動する」のかの判断がしやすくなります。
移動する可能性があるなら、この時点で行き先(指定緊急避難場所、親戚・知人の家、宿泊施設)と行き方まで決めておくと安心です。市区町村の防災メールやアプリの登録も、今のうちなら落ち着いて済ませられます。
予定と買い物を調整する
- 上陸が予想される日の外出・旅行・通院の予定を、前倒しか延期にできないか確認する
- 食料と飲料水、常備薬、乳児用品、ペットフードの残りを見る(飲料水は1人1日3Lが目安です)
- 携帯トイレの残りを数える(1人1日5回分が目安。停電や断水で、自宅のトイレが使えなくなることもあります)
- 停電に備えて、現金も少し用意しておく
買い足しは、雨風が強まる前の早めの時期に済ませておくと楽です。
24時間前:家のまわりと窓、そして車
外にあるものを片付ける
- ベランダや庭の植木鉢、物干し竿、自転車、ゴミ箱を室内か物置へ
- 雨どい、側溝、排水溝の落ち葉を取り除く。詰まっていると雨水があふれやすくなります
- 雨戸・シャッターがあれば閉める
窓のまわりを整える
雨戸やシャッターがない窓は、カーテンを閉めてレースと二重にしておくと、万一ガラスが割れたときの散らばりを減らせます。ガラス飛散防止フィルムも有効ですが、前日に慌てて貼るのは難しいので、台風シーズンの前に済ませておきたい作業です。
車をどこに置くか
- ハザードマップで浸水が想定される場所、アンダーパス、川沿いの駐車場は避ける
- 立体駐車場や高い場所の駐車場に移せるか、前日のうちに確認しておく
- 車の燃料を満タンにしておく。停電で休業する給油所が出ることがあります
浸水が想定される地域なら
玄関や勝手口からの水の入り込みは、止水板や水のうで減らし、遅らせることができます。タイプごとの違いと置き方は止水板・水のうの選び方にまとめました。ごみ袋を二重にして水を半分ほど入れる簡易水のうなら、当日でも作れます。浴室や洗濯機の排水口の逆流を抑える使い方もあります(船橋市)。
12時間前:停電と断水に備える
- スマホ、モバイルバッテリー、ポータブル電源をすべて満充電にする
- 懐中電灯・ヘッドライト・ランタンの電池を確認し、取り出しやすい場所に集める
- ラジオを一度鳴らしてみる(ワイドFM対応なら、AM局の放送もFMで聞き取りやすくなります)
- 冷蔵庫は開け閉めを減らし、保冷剤や水を凍らせておく
- 浴槽に水をためる(トイレを流すための生活用水です。小さなお子さんがいる家庭は、ふたと浴室の入口の管理に気をつけてください)
- 飲料水はペットボトルのまま置き、やかんや鍋にも水を入れておく
- 家族の連絡方法と集合場所を、もう一度声に出して確認する
マンションでは、停電すると給水ポンプが止まって断水になることがあります。エレベーターも止まりますから、上の階にお住まいなら、この時間帯に水と食料を部屋へ運び上げておきましょう。停電の困りごとは時間が経つほど変わります。停電への備えに、最初の1時間・1晩・3日間で必要になるものを整理しています。
雨風が強くなってから:外に出ないで済む状態にする
- 側溝や川、田畑の様子を見に行かない。片付けは雨がやんでからにしましょう
- 市区町村の避難情報を確認する。高齢者等避難(警戒レベル3)が出たら、支援が必要な家族がいる家庭は移動を始める時間です。避難指示(警戒レベル4)は、対象地域で危ない場所にいる人が全員避難する段階です
- 夜間に雨風が強まりそうなときは、暗くなる前に移動するか、家の中でより安全な場所(上の階、崖から離れた部屋)へ移る
- 避難で家を離れるときは、ブレーカーを切っておく。家が浸水した場合は、電気を通す前に電力会社や電気工事店に確認する
避難情報が出ていなくても、「風の音で眠れない」「水が上がってきそう」と感じたら、上の階へ移るだけでも身を守れます。無理に外へ出ない判断も、立派な備えです。
まとめ:今日のうちにできる3つ
- ハザードマップで自宅の想定浸水深と、移動する先を確認する
- 飲料水・携帯トイレ・モバイルバッテリーの残りを数え、足りない分を書き出す
- ベランダに出しっぱなしのものを、ひとつ片付ける
台風が来るたびに同じことを調べ直すのは大変なので、必要な数量をいちど出しておくと次から楽になります。停電に備える防災診断では、家族の人数と住まいを答えるだけで、停電と断水で困りやすいものを数量つきで確認できます。
参考資料
- 気象庁「台風情報の種類と表現方法」(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/7-1.html)
- 内閣府「避難情報に関するガイドラインの改定(令和8年3月)」(https://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/)
- 政府広報オンライン「「レベル4」までに危険な場所から全員避難!防災気象情報を活用して身を守り、早めの備えを」(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201206/1.html)
- 東京消防庁「台風・大雨に備えよう」(https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/flood.html)
- 資源エネルギー庁「あらためて学ぶ、「停電」の時にすべきこと・すべきでないこと」(https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/teiden_info.html)
- 政府広報オンライン「災害時の燃料供給の拠り所 自家発電設備付き給油所「住民拠点SS」」(https://www.gov-online.go.jp/article/201909/entry-9394.html)
- 船橋市「簡単にできる簡易水防工法の紹介(水のう等)」(https://www.city.funabashi.lg.jp/bousai/003/jijo_kyoujo/p075648.html)
- 福岡市「【マンションなどの中高層建物の方向け】停電時の給水方法について」(https://www.city.fukuoka.lg.jp/mizu/sessui/abc.html)
- 消費者庁「御家庭内での子どもの溺水事故に御注意ください!」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_052)
- 総務省「ワイドFM」(https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/housou_suishin/fm-seibi.html)
- 首相官邸「災害が起きる前にできること」(https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/sonae.html)
- 東京都「もしもの時に困らないトイレの備蓄」(2025年9月)(https://www.koho.metro.tokyo.lg.jp/2025/09/01-1.html)
- 国土交通省「重ねるハザードマップ」(https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/maps/index.html)